総合就活男子も「育休」重視
ワーク・ライフ・バランスは当たり前
もし、御社の新卒採用面接で、「妻が出産したら、育児休業を取得したいです!」と男子学生が申し出たら、どのような印象を持ちますか?「いいね!」と心から思える方は、どのくらいいるでしょう。面食らってしまう方、何となく歓迎できない気持ちが湧いてくる方も少なくないのではないでしょうか。
弊社が発表している就職活動に関する学生調査では、学生に、キャリアアンカー(個人が自身のキャリアを選択する際に、もっとも大切で他に譲ることのない価値観や欲求)を聞いています。「管理能力」「技術的・機能的能力」「安全性」「創造性」「自律と独立」「奉仕・社会献身」「純粋な挑戦」「ワーク・ライフ・バランス」の全8項目に対し、各5点満点で合計が25点になるように点数をつけてもらうと、下記のようになりました。
男女ともに、「個人的な活動、家族、仕事のバランスをうまくとりたい」が最高得点となり、彼らの価値観が見て取れます(「2018年3月卒業予定者の就職活動に関する学生調査 2017年3月1日状況」)。
また、男子学生の意識の変化を、2015年卒調査から時系列で比較すると、「個人的な活動、家族、仕事のバランスをうまくとりたい」を含む、3項目の点数が増加していました。
■図2 男子学生の意識の変化
「育休取得」はスタンダードになるか
また、学生に「育児休業」「時短勤務」「残業の免除」など、育児のための制度について、将来的な利用意向も聞いています。女子学生では、それぞれに対し約9割が「利用したい」と回答しましたが、男子学生でも「育児休業」49.5%、「時短勤務」49.8%、「残業の免除」56.1%が、「利用したい」と回答していました(「2017年3月卒業予定者の就職活動に関する学生調査 2016年6月1日状況」)。
また、志望企業を選定する際に、「育児・介護支援」の状況を「重視する」と回答した男子学生は、30.3%に上りました。結果には、女性への「育児・介護支援」の状況から、企業体質やその姿勢を測ろうとしているのか、それとも男性の育児制度利用可否を見ているのか、様々な視点が含まれると思いますが、男子学生の3分の1は、企業選びの時点からすでにこのような意識を持って動いているのです(「2018年3月卒業予定者の就職活動に関する学生調査 2017年2月1日状況」)。
学生の意識を受け止めて
様々な労働問題が身近に噴出している今日では、自身の働き方、というより“企業の働かせ方”に対し、学生の関心は高くなっています。就職活動においても、「給与」や「仕事内容」を差し置いて「働きやすさ」は働く上で最重要項目になっており(「働きやすさを求めるのは、辞めたくないから?」)、それは男子学生も例外ではありません。
“今”の学生が持っている価値観は、その代だけではなく、その次の世代も、またその次の世代にも引き継がれ、ゆくゆくはそれが“普通の”スタンダードになっていくと思われます。これから新入社員としてやってくる彼らの、少なくはない層が将来のイクメン予備軍であることは間違いありません。これからは、今の学生の価値観に対し「最近の学生は……」と思うよりも、その価値観を受け止めて、今後の採用戦略や入社後の雇用管理、ひいては企業風土の変革に活かしていく必要があるのではないでしょうか。
