医薬営業、派遣活用広がる 武田や外資がコスト削減

派遣医薬営業、派遣活用広がる 武田や外資がコスト削減

武田薬品工業や仏サノフィ日本法人など製薬大手は派遣会社の契約MRを活用し、営業費用を抑える。国内の契約MRは2015年末までに5000人を超え、MR全体の1割に達する見通し。自社のMRを契約に切り替えると費用を最大で3割削減できる。自前主義が一般的だった製薬会社の営業で、外部の力を積極的に取り入れる動きが広がってきた。

MRは医師に医療用医薬品の効果や適切な使用法などの情報を提供し、処方を促す。製薬大手のMRの平均年収は1000万円弱とされる。契約MRは主に製薬会社の営業拠点に常駐し、連携して営業活動を進める。

MRの派遣会社などで構成する日本CSO協会によれば13年の契約MRは3551人で、比較できる09年と比べて2倍に増えた。自社MRを1500人以上抱える武田やアステラス製薬などの大手が、契約MRを有効に活用している。

所属する契約MRの人数が680人で国内2位の米系インヴェンティヴ・ヘルス・ジャパン(東京・文京)は14年末までに800人に増員し、17年末には1500人とする。550人で同3位のアポプラスステーション(東京・中央)も17年春までに1千人に増やす。

MRとして活動するには認定制度がある。製薬会社を退職した有資格者に自社への登録を呼びかける。住宅・自動車メーカーや証券会社などで営業経験を持つ人材にも医薬品の専門知識を研修し、MRに育てる。

国内首位の米系クインタイルズ・トランスナショナル・ジャパン(東京・港)も現在の1900人から増員していく。

武田など大手各社は主力薬の特許切れなどで収益力が低下している。従来は発売から長期間が過ぎて知名度が高まり、医師への専門的な説明が不要な医薬品も自社のMRで販促してきた。古い薬の営業活動は徐々に契約MRに任せていく。

国内営業の費用を抑え、がんや精神疾患など実用化が難しい薬の研究開発に資金を振り向けやすくする狙いもある。