今春新卒採用、未達42% 地域経済500調査、9割が残業削減へ

新卒今春新卒採用、未達42% 地域経済500調査、9割が残業削減へ

景況感が3半期ぶりの水準まで改善する中、企業の人材獲得競争は厳しさを増す。日本経済新聞社の「地域経済500調査」によると、2017年春の新卒採用で「計画未達」が昨年春調査並みの42%だった。従業員が「不足」「やや不足」は45%に上り、3割の企業が18年春の新卒採用を増やす。一方で「働き方改革」で残業時間の削減に取り組む企業は9割に達し、生産性向上を迫られている。

人手不足は地方でより厳しい。「サービス業で人手不足が進んでいる」(長野県の観光業)など北海道や東北、甲信越、北陸では従業員の不足・やや不足が5割を超す。

理由には48%が「同業他社との採用競争」を挙げ、前回トップの「地域での労働人口減少」(42%)を上回った。「他地域との採用競争」や「大手企業の採用増」も約3割。厳しい環境と人手不足の板挟みの中、18年春の新卒採用は9%が「増やす」、18%が「やや増やす」で計27%。高水準だが昨春を3ポイント下回る。

人手確保の対策(複数回答)では「職場の環境改善」や「女性が働きやすい職場づくり」、「高齢者の活用」を5割が挙げた。従業員の賃金引き上げも42%に上る。実際に今春の賃上げの理由を聞くと、「人材・人手確保の必要」が43%。「収益改善・拡大」(29%)や「政府の要請」(1%)を大きく上回った。

働き方改革の具体的な取り組み(複数回答)は「残業時間の削減」が91%で「フレックスタイム導入・拡大」(24%)や「在宅勤務導入・拡大」(16%)が続いた。「同一労働同一賃金」「休日の増加」は1桁、副業解禁は1%にとどまった。

働き方改革実現のための対策(複数回答)では「業務フローの見直し」が78%でトップ。「経営者や管理職の意識改革」「女性や高齢者が働きやすい職場づくり」が続いた。一方で「従業員の増加」は17%。簡単に人を増やせない以上、生産性の向上など思い切った体制見直しが欠かせない。