第二新卒の転職 面接は戦略的に 新卒との違いは?2016年11月21日 入社1年で未経験の職種に転職 希望が叶った翔子さんの場合

女性雇用第二新卒の転職 面接は戦略的に 新卒との違いは?2016年11月21日 入社1年で未経験の職種に転職 希望が叶った翔子さんの場合

自分はどんな仕事に向いているのか、どんな働き方をしたいのかは、働く中で見えてくるということもあります。入社してすぐに「私がやりたかった仕事はこれじゃない。この会社は私に合っていないのかもしれない」などと気づいてしまうことも。とはいえ、実際は「新卒入社して1年も経たずに転職するなんて、長続きしない人だと思われそう」と、転職を躊躇する人も多いのでは。今回は新卒入社1年目に転職活動をした第二新卒転職ストーリーをお届けします(後編)。

エージェントを利用するときの翔子さんの工夫

入社半年の翔子さんは、エージェントを利用して転職活動を行う際に、気をつけていたことがありました。それは、「エージェントに行くときから面接が始まっている、という気持ちで臨む」ということです。

エージェントに行くときから選考は始まっている (C)PIXTA

人材サービスの営業をしていた経験から、「エージェントからの評価も大切」と考え、身だしなみもきちんと整え、気を抜くことなくエージェントでの面談に臨んだのだそうです。

また、求人情報についてもあらかじめよく調べておき、希望に近い求人情報を社名を挙げて、伝えるようにしていたそうです。

「やはり具体的な会社名や職種名を挙げると、イメージが伝わりやすいと思います」

そして、転職活動で受けた面接で、翔子さんは新卒での就職活動の面接との違いを感じます。

新卒の面接と中途の面接の違い

転職先となるIT企業の法務部の仕事も、エージェントを訪れる前から、目をつけていた求人情報のひとつでした。エージェントの紹介で中途採用に応募し、途中にWebによる適性試験をはさみ、3回の面接を受けました。

大学時代の就職活動からあまり時間をおかずに転職活動を始めることになりましたが、中途採用の面接は就職活動時の面接とは全く異なっていたといいます。

「新卒の時は大勢の応募者の中の一人にすぎませんでしたが、中途の面接は私だけ。会社との距離をとても近くに感じました。聞かれる内容もどんな働き方をしたいかなど、具体的な内容が多く、『自己PRを3分で』なんてことはありませんでしたね(笑)」

エージェントからは「第二新卒はほぼ新卒と同じ状態なので、無理に仕事経験を売りにするよりは、『今はできませんが、これからがんばります』と謙虚に答えたほうがいい」というアドバイスを受けたそうです。

後任が決まらない・・・

「最後の役員面接では法務に関連のある部署以外の役員の方々もいらしていて、みなさんとご挨拶させていただきました。以前の会社は大規模かつ若い人の多い会社だったのですが、今の会社は、規模も大きすぎず小さすぎず、会社全体が見渡せるような規模感。年齢層もバランスよくいるためか、落ち着いていて安定感があり、この会社に入りたい、と思いました」

翔子さんの思いが通じたのか、無事に内定が出て、3カ月後の入社が決まりました。

早速、退職する意思を直属の上司に告げたところ「考え直してほしい」と慰留されました。その後、部長を交えての面談も行われ、説得されましたが「法務の仕事がやりたいから」と固辞してなんとか退社できることになりました。

ところが、いつまで経っても後任の人が決まりません。

後任が決まらなかったため、翔子さんは社内にも取引先に対しても引き継ぎや挨拶ができずにいました。結局、退職する1週間前にようやく後任が決まり、部署の同僚たちにそのとき初めて退職の件がアナウンスされる、という事態に。

「引き継ぎの準備はしていたので1週間でなんとかなりましたが、有給消化はもちろんできませんでしたし、入社の準備もできずにバタバタと転職することになってしまいました」

転職でやりたいことを明確に

退職時に後任が見つからないために引き継ぎがうまくできなかったり、慰留されなかなか辞められなかったり、といったトラブルは転職の際にままあることのようです。

ただ、法務審査を行う今の職場では、営業部とのやりとりが多く、翔子さんは「前職で、短い期間でしたが営業の仕事を経験したことが、今の仕事の上でとても役に立っているので、無駄ではなかったと思っています」と話します。

バタバタと転職することになったけど、今、とても充実した毎日を送っている (C)PIXTA

転職後、法律関係のさまざまな資格を取得し、専門分野を深めていきたいと、いきいきと語る翔子さん。最近、同僚からの紹介で新しい彼氏もできたそうで、充実した生活を送っている様子がこちらにも伝わってきました。

「ただ、『今の会社を辞めたい。なんでもいいから他の仕事がしたい』というのではなく、自分が何をやりたいかを明確にできたところで、転職をすることをおすすめします。私の場合は、ほとんど求人もなく、未経験ではありましたが、『法務の仕事をやりたい』ということを軸に活動をしたことで希望が通りました。何をやりたいかが明確にできていれば、転職に早いも遅いもないのではと思います」

文/井上