日本IBMとパソナ、セキュリティー人材育成 20年までに5000人

総合日本IBMとパソナ、セキュリティー人材育成 20年までに5000人

日本IBMとパソナは共同でサイバー攻撃に対応できる人材の育成に乗り出す。攻撃の有無を判断したり、問題発覚後の広報対応をしたりする人材を育てる研修コンテンツを開発。パソナの登録者を研修し、専門技術者として企業に派遣する。サイバー攻撃が急増し、セキュリティーへの関心が高まっていることに対応、2020年までに累計5千人に受講してもらう考えだ。

17年3月にもスタートする。日本IBMが内容の設計や講師派遣を担い、パソナが研修を手がける。基本と応用の2種類のコースを用意。それぞれ2週間程度、座学を中心とした講義と試験で構成する。試験の準備などを含めて、応用コースの終了まで2~3カ月かかる想定をしている。

派遣先では技術者や広報担当、社内マニュアルの作成担当などとして活躍してもらう。費用は受講者1人当たり30万円程度になるとみている。個人で負担してもらうケースのほか、パソナが一部もしくは全部を肩代わりすることも検討する。

将来的には、企業から研修を請け負う法人向けサービスとして事業化することも視野に入れる。

経済産業省によると、国内の情報セキュリティー人材は現状で10万人以上足りず、20年には19万3千人不足すると予測している。今年6月にはJTBに対するサイバー攻撃が発覚。約680万人分の個人情報が流出した恐れがあるなど、大規模な問題が相次いでいる。

情報セキュリティー大手のトレンドマイクロによると、パソコンのデータを勝手に使えなくして、元に戻す見返りに金銭を要求するウイルス「ランサム(身代金)ウエア」の検知件数が7~9月に過去最多となった。同社のウイルス対策ソフトを導入するパソコンで検知した台数が前の四半期比4.1倍の3万4200台に上った。

攻撃者は個人・法人の区別なく、ランサムウエアをばらまいており、攻撃が高度化・巧妙化する傾向も強まっている。セキュリティーに対するニーズは今後拡大すると判断。人材の育成を急ぐ。