40代の転職、優秀でも「使いにくい人」は敬遠される

総合40代の転職、優秀でも「使いにくい人」は敬遠される

本連載第47回において40代の転職が増加していると指摘しましたが、もちろんどんな40代でも引く手あまた、というわけではありません。転職市場で売れる40代、売れない40代の違いは一体どこにあるのでしょうか。

どんなに優秀であっても
「使いにくい人」は敬遠される

 

面接時に自分にできる強みをアピールできますか?

 

一つ目の違いは「プロフェッショナリティ」です。わかりやすく言えば、プロフェッショナリティとは「この人は何ができるのか?」という話です。我々とクライアント企業の間ではプロフェッショナル・チェックトークが日々繰り広げられています。

このトークは、つまり、現場力に裏打ちされた、それぞれの分野におけるプロフェッショナリティがあるかどうかです。感覚的には35歳を過ぎたあたりから、この点が非常に厳しく見られるようになっていきます。

二つ目の違いは「使いやすさ」です。ベンチャー企業や中小企業への転職ではこの点がとくに重要です。

「この人が優秀なのはわかるけど、使いにくそうだよね……」
「勝手にやってもらうような仕事ならいいんだろうけれど、社長の言うことをちゃんと聞いてくれるかな……」

いくら優秀な人材であっても、このように使いにくい感じがある人は敬遠されてしまうのです。

社長の突拍子もないプランに
ついていけるか?

先ほど述べた「使いにくい人」はどんな人でしょうか。それは動かすのに手間がかかる人のことです。事細かに説明し、完全に納得しないと動かない。こういうタイプの人は世の中に少なくないのではないかと思います。

しかしベンチャー企業や中小企業では、あまりそんな丁寧な会話はなく、社長から「こう決めたからやっておいて!」と言われることが日常茶飯事です。そのときに「わかりました!」と言えるかどうかにあります。

最近の自社を取り巻く状況においてある流れができつつあるなか、社長がみんなの前で「これをやる!」と言ったのだから、絶対にやるべきである。実際に始めてみて何かおかしいことや想定外の事態が生じれば、その時点で社長にフィードバックして判断を仰げばいいだろう……。

優秀というだけでなく、大きな成果を出す一流の人材はこうした思考と行動ができます。

一方で優れたプロフェッショナリティの持ち主であっても、社長が「やれ!」と命令しても、そこで詳細な説明を求めるあまり議論を始めてしまったり、なかなか「わかりました!」と言わなかったりする人がいます。その反応は決して間違いではありません。自分が理解できないことや納得できないことをきちんと突き詰めようとしているのですから。

しかし、やると決断し、今すぐにでも動き始めたい社長の立場から見ると、「面倒くさい人」に映ってしまうわけです。

「社長、こんなケースが発生したらどうするんですか?」
「こういう場合はどうお考えですか?」

社長の命令に対し、こう言う人に悪気はないでしょう。でも、社長は「そんなことをいまから考えても仕方ないだろう」「動きながら修正すればよい」と思っているので走り出した途端、急ブレーキをかけられた感覚になります。

成長するベンチャー企業の経営者は突然、いろんなことを言い出します。リクルート創業者の江副浩正さんもそうでした。想像だにしていなかったような指示が飛んできたものです。ベンチャー企業の経営者はこういうタイプが多いので、その思考や行動様式を理解し、対応できる資質が求められます。

現場に立ち続けてきたか?
人格を磨き続けてきたか?

三つ目の違いは「マネジメント力」です。40代ともなれば若手の育成が期待されるようになります。とりわけ、求められているのは育成を片手間でできる人。すなわち、自身もプレーヤーとして数字や結果を出しつつ、育成でも成果を上げているマネージャーです。たまに育成を専門に行っているマネージャーを見かけますが、こちらはあまり人気がありません。

お客様に迷惑をかけないという前提に立ち、成果を生み出す核心に近いところで若手に経験を積ませ、責任を持ってそのプロセスを見守れるのが育成上手なマネージャーです。そうしたマネジメント経験の有無は重視されます。

最後に四つ目の違いは「人格」です。人格は様々な局面で発揮されるもので、たとえば急に危機的な状況に陥っても、動じない人は優れた人格の持ち主といえます。一流の仕事を成し遂げてきた人は、酸いも甘いもさまざまな経験を積み重ねながら人格を磨き、20代の人には到底真似のできない風格を漂わせているものです。