経歴の確認業務代行、企業間の人材流動化環境づくり サーチファーム・ジャパン

紹介経歴の確認業務代行、企業間の人材流動化環境づくり サーチファーム・ジャパン

企業からの求めに応じて優秀な人材を見つけ出し、引き合わせる「エグゼクティブサーチ」事業を展開するサーチファーム・ジャパンは、採用時の経歴の確認業務を代行する新サービスを開始した。候補者同意の上で過去の経歴などを確認し、詐称の抑止につなげるのが狙いだ。景気回復に伴い企業間では人材の流動化が加速している。新サービスの導入によって、希望にかなった優秀な人材を採用しやすい環境づくりを後押しする。

同社は新聞や雑誌などを情報源として精査した上で、手紙を通じて直接個人にアプローチし、部門の責任者や管理職といったミドル層以上を発掘する「サーチ・スカウト型」を業務の主軸としている。

これに対し、求職者が登録した条件に合致する企業を紹介するのが登録型。サーチファーム・ジャパンもサーチ・スカウト型を一部補完する形で登録型を活用している。

ただ、登録型は登録を行う人自身が履歴書などを記載する。このため、在籍したことがない企業を記すなどの改竄(かいざん)が発覚して、トラブルの発生や早期退職につながることが懸念される。こうしたリスクを未然に防ぐため、新サービス「SFJ Third EyE(サードアイ)」を立ち上げた。

米国では採用候補者に対し、内定段階で「リファレンスチェック」を行う風習が浸透している。これは、求職者の経歴や人柄について前職の同僚や上司に確認するシステムで、「記載事項の虚偽を抑止する目的を果たしている」(サーチファーム・ジャパンの武元康明社長)のが特徴だ。

サードアイでは候補者の同意を踏まえた上でリファレンスチェックを行い、履歴書に書かれている情報が正しいのかどうかを確認する。ただ、転職経験がない人の場合は現職場に情報が漏洩(ろうえい)しないように細心の注意を払いながら、対応を進める。

日本ではこうした手法はまだ普及していないが、「詐称の抑止につながる」と武元社長はみている。

すでに「以前に軽微な経歴詐称が発覚し、信頼して経歴確認を依頼できる先を探していた」(アプリの開発会社)、「過去に経歴詐称があり、再発防止のためにも関心がある」(樹脂成型品メーカー)、「独自での採用を加速しており、質を保つため活用したい」(大手通信会社)といった理由で引き合いがきているという。

サービスを展開するに当たっては、専任部署を設けて4人のスタッフを配置した。初年度1000人の調査を受注し、1800万円の売り上げを目指す。(伊藤俊祐)

【会社概要】サーチファーム・ジャパン

▽本社=東京都千代田区麹町1-7 相互半蔵門ビルディング2階

▽設立=2003年10月

▽資本金=4590万円

▽従業員=94人

▽事業内容=エグゼクティブ層の職業紹介