関西企業の今年度中途採用、3年ぶりプラス

中途関西企業の今年度中途採用、3年ぶりプラス

日本経済新聞社がまとめた採用計画調査(最終集計)によると、関西企業の2014年度の中途採用計画数は13年度実績に比べ12.6%増と、3年ぶりに増加に転じた。製造業の回復が主因で、金属や機械などの重厚長大型産業を中心に中途採用を増やす動きが広がっている。非製造業も昨年度より伸び率が拡大しており、全国に比べ遅れ気味だった景気回復の動きが強まり、幅広い業種で人手不足感が高まっている。

製造業は13年度まで2年連続で2桁減だったが、今年度は12.9%増に急回復した。神戸製鋼所は13年度実績比2.6倍となる205人の採用を計画。50代以上のベテランが今後大量退職するのに備え、中途採用で即戦力となる若手や中堅を補う方針だ。住友電気工業も主力の自動車関連製品の開発体制を拡充するため昨年度の2倍超となる約85人を採用する。

関西の製造業で中途採用数が最多のクボタは昨年度より12%多い310人を予定。欧米やアジアで主力の建機や農機が伸びており、特に海外駐在や海外事業に携わった経験のある人材を採用する。農機ではヤンマーもICT(情報通信技術)を活用した農機の整備など新事業・サービスの拡大につなげるため同8割増の70人を計画する。

非製造業は12.1%増と13年度の5.6%増から伸び率が拡大した。特に医療・介護や通信で大量採用に動く企業が目立つ。調剤薬局などを展開するシップヘルスケアグループは前年度並みの550人を計画。中堅介護のロングライフグループは関東地方でも訪問介護施設を相次ぎ開設しており、拠点数増加に合わせて中途採用を前年度の80人から300人まで一気に増やす。

NTT西日本グループは16%増の390人を予定。同社グループでは一定期間、非正規として勤務した人材を正社員として中途採用しており、対象人数が増えたのが背景という。

主に外国人を対象とするグローバル採用は前年度比15.8%増だった。14年度に比べ伸び率は10.6ポイント低下したものの、2年連続で2桁増となった。海外事業を強化しているクボタは13年度並みの約10人の新卒採用を計画。自動車用品店「オートバックス」や「業務スーパー」を展開するG―7グループも倍増の10人を採用する予定だ。

G―7グループはマレーシアなど東南アジアでバイク用品店「バイクセブン」やラーメン店の展開を強化しており、「優秀な人材の育成には少なくとも数年間の教育期間が必要。将来の事業拡大に向け先行採用を積極化する」(海外事業を統括する木下智雄副社長)という。

同時に調査した関西企業の15年春の大卒採用計画数は、今春の実績に比べ15.1%増となった。高卒などを含めた総合計は同12.8%増。3月3日時点の1次集計に比べ大卒は0.3ポイント、総合計は0.4ポイント上昇した。