転職の面接で口にしていけない5つの言葉

中途転職の面接で口にしていけない5つの言葉

中途採用試験で面接を受ける時、口にしないほうがいい言葉がある。今回はその中から5つを紹介したい。私がこれまで、企業の人事部や中小企業の経営者などを「面接試験」をテーマに取材した時に、聞かされたことをまとめてみた。ここでいう中途採用試験の対象者は、30代半ばくらいまでの人を意味する。新卒として会社に入り、一定のキャリアを積んでから、何らかの不満を感じたり、新しい道を見つけた人たちのことである。

1.現在の上司や会社への批判

面接官は、あなたが入社した場合、上司になる可能性がある人たちだ。直属の上司であるのか、それよりはるか上の役職なのかはともかく、あなたを管理する立場であることは間違いない。そんな人たちを前に、今もしくは最近まで勤めていた会社や上司のことを批判すると、「うちに転職をしても、きっと同じように不満を言い始めるだろう」と思われる可能性が高い。

面接の場で今の会社の上司を批判しなくとも、会社を辞めようとしていること自体、何らかの不満があるからだろうということは、誰にでもわかることだ。だったら、わざわざ辞めてまで転職しようとするはずがないからだ。すでに相手がわかっていることを、自ら口にして、批判をする必要はないのだ。その場で、批判をしたところで、得るものは何もない。

2.現在の仕事に対する不満

現在の仕事に何らかの不満を抱えて、退職したいと思っている人も多い。しかし、これもまた、あえて面接の場で言うべきではない。心の中に秘めておけば、いいのだ。面接官には、こう伝えよう。

「今の会社では、●●●という仕事をしていました。それが▲▲▲という理由でできなくなったのです。そこで、その目標を達成したいと思い、御社を受験しました。◎◎◎という仕事を■■■な方法で進めていくことで、すこしでもその目標を達成するとともに、会社に貢献していきたいと思っています」と。

ポイントは、「今の会社で●●●という仕事をしたいが、それが▲▲▲という理由でできない」という部分だ。ここを上手く説明することができれば、面接官がその状況を納得する可能性が高くなる。ただし、必要以上に話すと「結局、この人は今の仕事に不満しか感じていないのだ」というマイナスの印象を与えかねない。ぜひ、慎重に対応してほしい。

3.新卒時などの就職活動で上手くいかなかったこと

30歳までくらいの中途採用試験では、新卒の就職活動について面接官から尋ねられることがある。このとき、不都合なことは口にしないほうがいい。例えば、「10社ぐらいを受けた。だけど、1つの内定も得ることができないから、その時点で止めた」などである。面接官はこういうことを聞いても同情はしない。むしろ、「うちの会社も、いい加減な思いで受けているな」と思う可能性のほうが高い。面接の場で嘘をつくことは好ましくないが、不利になることをわざわざ言う必要はない。

4.心身の状態が不健康である

体の具合が悪く、入院を繰り返したり、精神に支障を来たすような状況になったことを自分のほうから話すべきではない。面接官から「健康状態はいかがですか?」と聞かれたら、その時に答えればいい。その場合も、自分が不利になるようなことを詳細に語るべきではない。例えば、「数年前、仕事の量が多くて疲れきってしまい、うつ病になりました。そして、長期間休みました。期間は半年ぐらいでしょうか。良くなってから、いったん、職場に戻りましたが、再発してしまい、また少し休みました」といったものである。もちろん、正直に話すことは悪いことではない。むしろ、大切なことかもしれない。だが、自分からここまで語る必要はない。せいぜい、「数年前に一度、仕事の量が多くて疲れてしまい、体調を崩したことがあります」ぐらいでいいのではないだろうか。

5.志望する業界、企業、職種への否定的な見解

転職しようとするからには、志望する業界や企業、職種について、ある程度のことは調べるはずだ。すると、そのプロセスで多少なりとも、問題点や不安に思うこと、そして様々な疑問を感じることもあるだろう。だが、面接の場でそれらを口にしてしまうのはNGだ。

「だったら、なぜ、この人はうちの会社を受けに来たのだろう」と思われるだけでなく、初対面の人に、面接の場で会社や、その業界のことを否定され、それに好印象を持つ人はまずいない。だが、どうしても、面接で疑問に思うことを解消したいのなら、細心の注意ほ払って、慎重な言い回しで話すべきだ。

そして、その問題を克服するための、自分なりの代案を用意して、完結に説明をしたい。この場合、説明がくどくなり、面接官に忠告をするようというような雰囲気になると、最悪の結果が訪れるはず。むしろ、問題点を指摘しているようでいて、さりげなくアピールしていくほうが無難ではないだろうか。

面接試験は「一発勝負」の世界で。「自分のことを知ってほしい」という思いを持つことは当然だ。だが、それがあまりにも行き過ぎると、墓穴を掘ることになりかねない。自らが損をするようなことは、あえて口にするべきではないのだ。