新卒一括採用の限界…経済界に高まる手法再考の機運

新卒新卒一括採用の限界…経済界に高まる手法再考の機運

真新しいスーツを着た若いサラリーマンを大阪・キタのオフィス街でもよく見かける季節になった。大勢の新入社員が集められ、社長の訓示を受ける入社式も春の恒例。「新卒一括採用」という日本独特のシステムが生んだ行事だが、この採用手法を再考しようとする機運が経済界に高まっている。

きっかけは、ネコの目のように変わる新卒採用スケジュールの混乱だ。経団連のルール変更で、今年は企業による大学生の採用面接の解禁時期が4年生の8月から2カ月前倒しされ、6月になった。解禁時期は、就職活動長期化などの批判を受け、4月から8月に変更したばかりだったが、再びの変更だ。優秀な学生を獲得しようと解禁前に「内定」を出す動きが相次いだためだ。

就活をめぐる混乱の原因について、経済同友会は今年3月の提言で、新卒一括採用の「弊害」と指摘。卒業後5年程度までを「新卒」と扱い、若手人材を通年採用することを提唱した。

人口減少が進み「売り手市場」になりやすい労働市場で、新卒の「大量一括採用」のシステムにはほころびが出ている。近年、学生に人気の外資系や急成長するベンチャー企業の多くは経団連との関係が薄く、「就活解禁」のルールに縛られることはない。通年採用で第二新卒や転職者をスムーズに取り込める雇用制度の確立は、人材獲得競争を勝ち抜く近道。人材の流出に悩む関西企業の活路にもなりうるのではないか。