新卒関西の主要企業、来春の大卒採用9.8%増 本社調査
日本経済新聞社がまとめた2016年春の採用計画調査(1次集計)で、関西に本社を置く企業の大卒採用計画は15年春見込みに比べ9.8%増となった。増加は6年連続。全国の14.2%増は下回ったが、企業業績の好転や人手不足感の高まりで3社に2社が採用を拡大する。非製造業を中心に今春は計画人数を確保できなかった企業も多く、人材獲得競争は一段と激しさを増している。
非製造業の採用計画数は15年春の実績見込みに比べ13.3%増える。例年、採用数が多い不動産・住宅は9.6%増。大和ハウスグループの採用計画数は1235人と、15年春より122人増やす。ただ、同社は昨年も今回と同じ人数の採用を計画していた。未達となったのは「優秀な学生を巡る競争が激化している」(同社)ためだ。
昨年の採用活動を振り返ると、15年春の当初計画と実績見込みを比較した計画充足率は95.3%にとどまった。製造業は計画を3%強上回った半面、非製造業の充足率は88.3%と苦戦した。特にその他小売業(54.4%)や外食・その他サービス(67.4%)の低さが目立つ。
16年春に40人の採用を計画する西松屋チェーンは毎年30~40人を採用してきたが、15年春の入社見込みは25人と当初計画を大幅に下回った。プライベートブランド(PB=自主企画)商品の開発のため7割程度を理系人材としたい考えだが、同社を志望するのは販売希望の文系学生が多く、思うような人材の採用が難しいという。
「餃子の王将」を運営する王将フードサービスは15年春の37人を大幅に上回る100人を採用予定。首都圏を中心に店舗数を増やすためだ。同社は初任給を14年に1万円、15年も4300円引き上げる。アルバイト経験者への働きかけを強め、「即戦力」を確保する。
非製造業の苦戦を横目に、学生からの人気が高い大手製造業は今年も積極採用に動く。製造業の16年春計画は6.3%増と非製造業より低いが、内定辞退者が少ないことが大きい。
主要業種では15年春に当初計画より1割強多い人数が入社見込みの化学は反動で5.9%減となったものの、電機は15.4%増、機械も7.1%増と軒並み採用を増やす計画だ。
パナソニックグループは650人と15年春より50人増やす計画で、新事業創出の加速と成長分野への人材投資を強化する。15年3月期に売上高1兆円超えを見込む日本電産グループは15年春比102人増の350人と大幅に増やす。特に車載部品分野のグループ会社で採用を拡大し、基礎研究や生産技術の人材も拡充する。
ヤンマーも13人増の100人と、バブル期以降で最多を見込む。海外展開の強化に向けて農機や建設機械、漁船などのマリン事業など各事業で人材を確保する考えだ。