新卒就活エントリーシート、「紹介文」誰が書く? 教職員困惑
3千社超が採用活動に利用する就職情報サイト、リクナビの新サービス「オープンES」の利用方法をめぐり、大学側に波紋が広がっている。学生がホームページでエントリーシート(ES)を作成すれば、ネットを通じた複数企業への応募が便利になる仕組みだが、第三者による「紹介文」の欄に関して執筆依頼が教職員に相次ぐなど、困惑させている。
リクナビはリクルートキャリア(東京)が運営する学生向け就職情報サイトで、約1万社が企業紹介など採用活動に利用している。学生がホームページ上で履歴書や自己PRなど共通部分を入力すれば、他の企業への応募にも使える「オープンES」を昨年11月に新たに開始。これまで3千社超が導入した。
問題になっているのは、長所や人柄を第三者に書いてもらう「紹介文」の欄。早稲田大は「昨年11月以降、教職員から『よく知らない学生から頼まれても対応できない』などと紹介文への不満が寄せられている」(キャリアセンター)。学生からの執筆依頼は一切受けないことを決め、学生向けにホームページなどで教職員への依頼はしないよう呼び掛けている。
法政大キャリアセンターは「紹介者のメールアドレスなどが企業側に通知される仕組みになっている」として、職員への紹介文の依頼は断ることを決めた。
全国の私立大約230校でつくる全国私立大学就職指導研究会(東京)は昨年12月、リクナビの責任者と面会。「紹介者の知名度などで有利、不利になりかねない」として、紹介文の項目を削除するよう要請した。
紹介文導入の狙いについて、リクルートキャリアは「自己PRだけでなく、第三者の紹介があることで学生への企業側の理解が深まる」と説明。想定する紹介者を「アルバイト先の店長やサークルの先輩など身近な人」と話す。
同社は大学の教職員に紹介文を依頼しないようホームページに注意書きを付けている。「紹介文の有無で採用に差をつけないよう企業側に伝える」とも説明する一方、「紹介文の項目そのものを削除する予定はない」という。