新卒中小・ベンチャー企業にこそ「新卒採用」を勧めたいワケ
中小企業やベンチャー企業の経営者や採用担当者の中には、「自分たちは中途採用を頑張ればよいのだ」という考えの方が結構います。新卒採用は大企業のように「人材育成をする余裕のある会社がやるもの」と考えているからです。
しかし、中小企業やベンチャー企業にとって、実は中途採用の方が「厳しい世界」なのです。何年もの社会人経験を得た人は、企業を見る目が厳しくなっています。自分の価値もよく分かっていて、決して安売りしません。このため、現在の企業の実力やブランドが、そのまま「採用力」に反映されてしまうのです。
したがって中途採用には、自社に相応な応募者だけが集まることが多くなります。採用活動は効率的で楽かもしれませんが、今の企業の実力に見合った人しか採れないのでは、会社は進化することはないでしょう。
中途採用だけでは、採用力の弱い相手が努力の末に、採用力の強い企業に勝つ逆転現象、いわゆる「ジャイアントキリング」はなかなか起こらないのです。
新卒採用は「お互いの未来に賭ける」
もちろん、新卒採用が簡単なわけではありません。多くの学生が並行して多数の会社を受けるので、説明会や選考にマンパワーがかかります。採用競合も多く、辞退率も高くなります。そういう点では、確かに余裕のある会社にしかなかなかできない採用ともいえます。
その一方で新卒採用には、中途採用にはない魅力があります。なぜなら新卒採用は、企業にとっても候補者にとっても、5年後、10年後の「相手の未来の可能性に賭ける採用活動」だからです。
中途の転職者よりも新卒の学生の方が、一般的により長期的な視野で会社を選びます。学生に自社の将来性を信じてもらえれば、実力では負けている採用競合企業にも勝てる可能性があります。それは、採用担当者の「採用活動力」次第なのです。

「分不相応な採用」が会社を伸ばす
このような新卒採用によって可能となる「分不相応に優秀な人材の採用」こそが、中小企業やベンチャー企業を伸ばすのです。
どんな大企業も、最初は小さい企業から始まりました。それが、背伸びをして夢を語り、若い優秀な人材を魅了し集めていくことで、徐々に今のような大企業になっていったわけです。
小さな企業がダメとは言いません。小さな優良企業もいくらでもあります。ただ、理想があるのであれば、社会に対してそれをインパクトある形で実現するためにも、たくさんの優秀な人材のいる大きい会社となってパワーを持つことは一つの方法です。
会社を伸ばしたいのであれば、中小企業やベンチャー企業も「新卒採用」が十分選択肢になりうるのです。