新卒採用活動終了はまだ2割
平成30年卒業予定の大学生の採用は、6月の選考解禁からまもなく2カ月がたちます。当社の学生調査では、7月1日時点の内定率は8割を超え、9年ぶりの高水準をマークしました。すでに就職活動を終了した学生は6割強。就職戦線は早くもヤマ場を超えたといえます。
一方、企業の採用活動はどの程度進捗(しんちょく)しているのでしょうか。7月上旬に実施した企業調査では、採用活動を終了した企業は23・8%にとどまり、多くの企業が苦戦を強いられている様子が明らかになりました。従業員規模別に見ても大きな差はなく、1千人以上の大企業でも25・8%と、4社に3社は採用活動を継続しています。

これほど企業が苦戦する背景には、ここ数年増え続ける採用数が大きく起因しています。危機感を抱く企業の多くは、合同企業説明会や会社説明会などの学生との接点を増やすことで、自社をアピールしたり、企業理解・仕事理解の促進に努めたりと、採用の施策を強化してきました。
それでも会社説明会参加者、選考応募者ともに昨年より減少した企業が4割を超えます。「説明会の無断欠席が例年になく多かった」「企業研究もせず、なんとなく受験しに来る学生が増えた印象。もう少し自社の仕事内容を理解してもらわないと、ミスマッチが怖くて採用できない」など、自社にマッチする学生になかなか出会えないという企業の声が多数聞かれます。
また、せっかく優秀な学生に出会えても「熱心な学生ほど複数内定をもらっており、内定を出しても辞退されてしまう」と、内定辞退に悩まされる企業も少なくありません。
今年の新卒採用市場についての考えを尋ねると、「完全に売り手市場だと思う」が7割超(72・0%)。「やや売り手市場」(24・2%)と合わせると、9割を超える企業が売り手市場を実感しています。「長く採用に携わっているが、こんなに採用しづらいと感じた年はなかった」と嘆く担当者もいます。
採用活動を継続している企業の担当者は、「今年6月以降に説明会などで会う学生は、意気消沈していて元気がない。昨年までなら10月以降に出会っていた学生のような印象を受ける」と話します。前年より内定のペースが前倒しになっていることにより、就活継続中の学生が焦りやあきらめを感じる時期も早まっているように感じます。中には、早々に今年の就職をあきらめ、留年を決めている学生までいます。
就職活動を続ける学生が減ってきた後半戦も企業は厳しい戦いを強いられそうです。