就職活動 本格スタート 売手市場で働き方に関心

新卒就職活動 本格スタート 売手市場で働き方に関心

1日、大学生を対象にした会社説明会が解禁され、就職活動が本格的にスタートしました。学生に優位な売手市場が続く中、多くの企業が人材の確保に悩む一方、学生は働き方への関心を高めています。

大学生の就職活動は人手不足を背景に、ことしも売手市場になると見られ、地方の中小企業は人材の確保が厳しくなっています。

静岡県袋井市にある、従業員およそ300人の農業機械メーカーは、去年の採用活動で内定を出した学生の辞退が相次ぎました。1日、静岡市で開かれた合同就職説明会では地方での働きやすさや、幅広い仕事に携われる中小企業のやりがいをアピールしていました。
採用担当の山内宏和さんは「知名度のない中小企業は埋もれがちだが、大企業とは違う魅力を伝えたい」と話していました。

一方、IT企業への就職を考える東京の大学3年生の木村大夢さんは就職活動を進めるうち、働き方について家族で話し合う機会が増えたといいます。
大夢さんは「年功序列のような文化が根強く残っている職場ではなく、働きやすい環境が整っている企業を選びたい」と話していました。

就職情報会社、マイナビの栗田卓也HRリサーチ部長は「これまで以上に働き方について、学生の関心が高まっていて、入社後のミスマッチを減らすためにも、企業が学生の望む情報をしっかり提供することが結果的に求める人材の採用につながる」と指摘しています。

働き方改革をアピールする企業も

学生の間で働き方への関心が高まっていることを受け、愛知県清須市の大手化学メーカーは会社説明会で使う資料に、新たに働き方についての取り組みを盛り込み、学生の獲得につなげたい考えです。

清須市に本社がある、建築の内装などを扱う化学メーカーのアイカ工業は、従業員3700人、売り上げは1500億円余りに上ります。
これまで、大学生向けの会社説明会用の資料では仕事の内容や、やりがいを強調していましたが、来週開催する説明会の資料には4月以降、午前9時から午後5時45分の勤務時間以外に会議を開くことや、休日にメールを送ることを禁止するとしたほか、9年前から続いているノー残業デーを継続することなど、働き方について取り組む内容を盛り込むことにしました。

毎週水曜日のノー残業デーは、すっかり社員に定着し、「資格取得やショッピングの時間があってありがたい」とか、「平日にも家族との時間を持てるようになりました」など、支持する声が多く寄せられているということです。

会社では午後5時45分になると、退社を促すアナウンスが流れるほか、人事の担当者が声をかけて回ります。

アイカ工業の天野利通人事部長は「就職活動が活発になるにつれて、働き方改革に間違いなく焦点が当たってくる。説明をして優秀な学生に会社を理解してもらい入社してほしい」と話していました。