人材サービス各社、シニア活用 経験や人脈生かす

総合人材サービス各社、シニア活用 経験や人脈生かす

人材サービス各社がシニア人材の活用に乗り出す。少子化で20歳代の労働力人口が減るなか、シニア社員の経験や人脈の活用を求める声に応える。経営ノウハウや技術の伝承に役立ててもらう。

キヤノンマーケティングジャパン関連会社のエディフィストラーニング(東京・千代田、大江由紀夫社長)は定年前のシニア社員を講師に育てるサービスを6月から始める。生産や部品調達などの管理職経験者を受け入れ、約2年かけて教材の作り方なども含め講師としての素養を身に付けさせる。

シニア講師は生産管理システムなどを自社の事情に合わせて体系立てて若手社員に教えられるようになる。能力次第では独立もできる。シニア活用を目指す企業を対象に3年後に20社から受託し、200人の講師育成を目指す。

経営幹部専門のヘッドハンティング会社、サーチファーム・ジャパン(東京・千代田、武元康明社長)は6月、50~60歳代の人材を集めた人材獲得チームを設ける。今後1年間で幹部経験者など20~30人を採用。シニア各人が持つ人脈を生かし、委託企業の要望にあった人材を探し、引き合わせる。

人材サービス大手でも、即戦力となるシニアを求める動きが広がっている。スイスに本社を置く人材派遣最大手のアデコでは60歳前後のシニアの登録数が前年比で2割増えている。専門性と経験豊富なシニアを新規事業への参入や組織改革など、プロジェクトに応じて一定期間派遣している。

総務省の労働力調査によると20歳代の労働力人口が2000年から13年までに430万人減る一方、60~64歳は約174万人増えた。65歳以上も157万人増えており、意欲と能力を併せ持つシニアの活用が社会全体の課題になっている。