総合リクルート公開価格3100円 時価総額1.7兆円に
リクルートホールディングスは6日、東京証券取引所第1部に16日に上場する際の公募・売り出し価格(公開価格)が3100円に決まったと発表した。上場時の時価総額は約1兆7800億円に達し、1998年のNTTドコモ以来の大型上場となる。株式公開で資金調達力を高め、M&A(合併・買収)を活用した海外展開を加速する考えだ。
公開価格は事前に公表していた仮条件(2800~3100円)の上限となった。同社によると投資家を対象にした需要調査では、購入希望は上限価格に集中していたという。時価総額では任天堂や楽天などを上回り、東証1部で55番目程度の大きさになる。
就職情報「リクナビ」に代表される人材メディア事業、不動産情報「SUUMO(スーモ)」や結婚情報「ゼクシィ」などの販促メディア事業が収益をけん引する。景気回復による人材市場の拡大で、2015年3月期は連結売上高が前期比8%増の1兆2900億円、純利益は1%増の660億円を見込む。
中長期的な成長戦略の柱は海外だ。峰岸真澄社長は「人材領域で世界一を目指す」と話す。海外事業の拡大に向け、M&Aを矢継ぎ早に実施している。12年に米求人検索大手のインディードを買収したほか、13年もインドや香港で人材紹介企業を傘下に収めた。
上場で調達する最大約1030億円の資金は、海外M&Aやシステム開発などに充てる。4年前までほぼゼロだった海外売上高は前期に2800億円と前の期比33%増え、連結売上高に占める比率は23%に上昇した。これを中長期的に50%に引き上げる計画だ。
リクルートは幅広い事業を展開している複合企業のため、他の企業との単純比較は難しい。人材サービス分野では世界最大手のアデコ(スイス)や、ランスタッド(オランダ)など、海外には売上規模で2倍前後のライバル企業が存在する。上場後の市場評価を高めるには、M&Aを駆使して利益成長の速度を上げることが課題となる。