総合関西のタクシー会社、運転手確保に知恵 不足感強まる
関西のタクシー会社が運転手の採用に知恵を絞っている。タクシー業界は人手不足と高齢化が深刻なことに加え、景気の回復基調で運転手の確保が一段と難しくなっている。採用手法の多様化や待遇の改善などにより若者や女性などの獲得を目指している。
エムケイ(京都市)は新たな運転手を紹介した社員に出す報奨金を総額44万円と従来の5倍以上に増やした。3年間に分けて支給する。景気回復で人材が他業種に流れ、採用しにくくなっていることに対応する。
若手の募集にも力を入れる。8月から大学が社会人入学の対象とすることが多い23歳以上を対象に、働きながら学びたい人に月25万円の給与を保証したうえ学費のローンも会社が負担する制度を導入した。まだ入社はないが、約30件の問い合わせがあったという。
弥栄自動車(同)は2012年春から大卒者の新卒採用を強化し、これまでに10人が入社した。運転手として経験を積ませた後、運行管理などを経て幹部に育てる。
阪急阪神ホールディングス(HD)の阪急タクシー(大阪府豊中市)は8月末から出張面接を始めた。本社で採用面接をしていたが、営業所に人事担当者が出向いて面接する。京都から神戸まで営業エリアが広く、出張面接会により応募者の負担を減らす。10営業所のうち西宮や高槻など4営業所で実施し、今後拡大も検討する。
神戸相互タクシー(神戸市)は乗務員に週休2日制を昨年末から導入した。同社は創業当初から日勤を採用しており、週休2日とすることで若者層などを採用しやすくした。採用してから半年間は月26万円の給与を保証する制度も設け、定着を狙う。
女性を運転手として活用しようという動きも広がる。都タクシー(京都市)は今年度内に託児所と提携して子育てをする女性が安心して働けるようにする。現在40人の女性運転手を来年度には60人まで増やす。
日本タクシー(大阪市旭区)は勤務時間を柔軟にした。日中の乗車は出勤時間が午前6時半のみだったが、子育て世代でも働けるよう「午前8時出勤などにも応じるようにした」(同社)。本社営業所で働く女性運転手は約15人、運転手全体の3%程度にとどまるが、増員を目指す。