企業の転職相談員、10年で8倍に 厚労省方針

総合企業の転職相談員、10年で8倍に 厚労省方針

厚生労働省は企業のなかで転職希望者にアドバイスをする相談員を10年間で8倍に増やす。中高年社員がこれまでの技能を生かして、成長産業で活躍することを後押しする。経営者や人事担当者に相談員の資格をとってもらうため、取得にかかる費用を援助する。31日の審議会で決め、2015年度予算の概算要求に盛り込む。

仕事選びや能力向上をアドバイスする「キャリア・コンサルタント」の資格を持つ転職相談員は4万5千人。多くは大学や公共職業安定所(ハローワーク)におり、新卒の学生や失業者の相談に乗っていた。

しかし、企業のなかの転職相談員は8千人にとどまり、働いている人が自分のキャリア作りや転職の選択肢を相談する相手が社内にはいなかった。厚労省は24年度までに転職相談員を6万3千人に増やす。雇用保険料を財源とした資格取得のための費用も支援する。15年度予算の概算要求に盛り込む。

今後は、大企業などで従業員500人あたり1人の転職相談員を置き、希望者が定期的に面談できるようにすることをめざす。転職に必要な資格習得も支援する。

政府は6月にまとめた新しい成長戦略の中で、今後5年間で前職を辞めて1年以内に転職する人の割合を足元の7.7%から9%に上げる方針を掲げた。人手不足が鮮明になる中で、衰退産業から成長産業に人を移すことで、経済の活性化につなげる。

31日の審議会では流通業などの新たな資格制度や、ハローワークで求職に使うジョブカードの刷新についても決める。