総合寮や社宅を持つ会社の約半数が新卒採用計画数に達する一方、持たない会社は3割にとどまる
少子高齢化で学生数がいるなか、有効求人倍率は2017年7月に1.46倍と43年5か月ぶりの高水準となり、企業の採用意欲と実際に職を求めている側に大きなギャップが生じている。そのような環境下では、「寮・社宅」を含む福利厚生が人材確保の解決策のひとつとなり得る。
そこでレオパレス21は、各企業の内定式が集中する10月2日にあわせて、上場企業の人事・総務担当者を対象に、「寮・社宅に関する意識実態調査」をインターネットで実施。その回答状況とデータ分析結果を公表した。
まず2017年4月の新卒入社人数は計画数に達したか聞いたところ、『達している』(39.3%)と回答した人事・総務担当者の会社のうち、寮・社宅を持つ会社では約50%が新卒採用計画数を達成、寮・社宅を持たない会社では約30%の達成と、寮・社宅の有無で採用計画の達成に差が生じる結果となった。


寮・社宅を福利厚生として提供していることが、採用(募集)人数に影響はあると思うか聞いたところ、『あると思う』(49.0%)との回答がトップで、『ないと思う』(23.8%)、『わからない』(27.1%)を大きく上回った。

2017年4月の新卒入社人数に対して計画数を達成した会社のうち、寮・社宅を持っている会社のほうが寮・社宅を持たない会社よりも採用計画人数を達成していることが判明した。近年、就職活動において学生に有利な「売り手市場」が続く中、寮・社宅を持っている会社は採用活動においてアドバンテージがある言えるだろう。
寮・社宅を福利厚生として提供していることが、採用(募集)人数に影響はあると思うか聞いたところ、『(影響が)あると思う』との回答が約50%に。寮・社宅を持たない会社の人事・総務担当者も含めた質問結果であることから、寮・社宅の有無と採用(募集)活動に関する関心の高さが示された。
近年、福利厚生の内容は拡大してきているかの問いに『拡大している』が20.3%、『減っている』が14.3%でやや拡大傾向にあることがわかった。

拡大している福利厚生メニューを聞いたところ1位には『有給休暇の取りやすさ』(68.6%)、次いで『健康診断』(44.8%)、『寮・社宅の完備』(41.9%)という結果に。企業は社員に健康的な生活を提供することを重視している結果が判明した。

その他、福利厚生の内容が拡大している理由を尋ねてみると『子育て対策』『退職者を減らすため』『定着率向上のため』『家族構成に変化が出ても長く働いてほしいから』などの声が寄せられた。これらからは、福利厚生を充実させ社員をつなぎとめようとする、人事・総務担当者の努力を感じさせる。
一方で、縮小している理由を聞いたところ『経費削減』という理由が多くを占める結果に。中には『結果に結びつかない賃金である』という声もあり、企業によって福利厚生に対する考え方が違うことがわかった。
企業の人事・総務が寮・社宅の運営で最も困っていることの第1位は『運営コスト』(63.7%)、第2位『社員の異動や転勤時の対応』、第3位は『社宅業務が煩雑』となり、人事・総務担当者はのしかかるコストと煩雑な業務に悩まされている姿が浮かんでくる。

企業の総務・人事担当者が悩んでいるのは「運営コスト」と「煩雑な業務」だったが、寮・社宅に対する社員の要望を聞いたところ、『設備・施設の充実』『立地の良さ』『負担金額』『新しさ』と、一般的に賃貸住宅に求めるニーズと大差がないことが判明。少数意見だが、『平等な制度にしてほしい』や『特定の寮に人気が集中してしまう』などの声もあった。
■調査概要
調査対象/上場企業(社員100名以上)の人事・総務担当者
サンプル数/寮・社宅がある人事・総務担当者258名、寮・社宅がない人事・総務担当者258名、合計516名
調査地域/全国
調査方法/インターネットリサーチ
調査時期/2017年9月22日(金)~9月25日(月)

