働く人の8割以上が「ハイリスク・ハイリターンな社会」より「ローリスク・ローリターンな社会」を選択

総合働く人の8割以上が「ハイリスク・ハイリターンな社会」より「ローリスク・ローリターンな社会」を選択

総務省「平成26年版 情報通信白書」などによれば、我が国の65歳以上の人口は2010年には23.0%であったが、2060年予測では39.9%と世界のどの国でもこれまで経験したことがない少子高齢化が進むことが見込まれている。

また、15~64歳の生産年齢人口は2013年10月時点で7901万人と32年ぶりに8000万人を下回ったことに加え、2013年12月時点では7883万人まで減少しており、今後の予測では2060年には4418万人まで大幅に減少することが見込まれている。

日本労働組合総連合会は「働くことを軸とする安心社会」の実現に向け、働く者、生活者の立場から政策・制度について提言を行なっている。今回は、働く人が持つ生活意識や社会の理想像を把握するため、「日本の社会と労働組合に関する調査」を、インターネットリサーチにより実施。先日、その結果を公開した。

まず、全回答者に、現在の生活に満足しているかどうかを聞いたところ、「とても満足」が8.9%、「やや満足」が45.2%で、合計した『満足(計)』は54.1%、「やや不満」が30.6%、「とても不満」が15.3%で、合計した『不満(計)』は45.9%になった。現在の生活に対して“不満”という人は4 割半と少なくないようだ。 男女別に『満足(計)』をみると、男性では50.8%、女性では57.0%となり、女性のほうが現在の生活に満足している人が多いようだ。また、世代別に『満足(計)』をみると、10代58.0%、20代56.4%、30代52.8%、40代49.0%と40代では世代が上がるにつれ、低くなる傾向がみられたが、50代53.0%、60代60.6%と、一転して50代以上では世代が上がるにつれ高くなる傾向となった。

次に、将来に不安を感じることがあるかどうかを聞いたところ、「非常に感じる」が38.2%、「やや感じる」が38.8%で、合計した『感じる(計)』は77.0%になった。将来に不安を感じることがある人が大多数のようだ。 男女別にみると、『感じる(計)』は、男性73.6%、女性80.1%となり、女性のほうが将来に不安を感じていることがわかった。また、現在の生活満足度別にみると、満足度が下がるにつれ不安を感じる人の割合が高くなる傾向が顕著に現れた。

では、将来についての不安は、どこから来ているのか。 将来に不安を感じることがあると答えた人(798名)に、自身を不安にさせているものを聞いたところ、「老後の生活」が最も多く64.2%、次いで、「預貯金など資産の状況」が56.0%、「家計のやりくり」が52.4%、「自身の健康状態」が46.0%、「税金や社会保険料の負担」が43.7%、「仕事の有無」が41.5%と続く。老後の生活や、家計の状況、雇用が不安の源泉になっている人が多いようだ。 世代別にみると、「老後の生活」は世代が上がるにつれ高くなり、60代では82.0%と8割を超えました。他方、「仕事の有無」は若い世代ほど高く、10代では58.8%、20代では52.8%と20代以下の若者では半数以上を示している。
回答者の多くが自身の将来に不安を感じているが、将来の日本に対する認識はどうなのか。 全回答者に将来の日本(1年後、3年後、5年後、10年後、30年後)について聞いたところ、いずれにおいても、『良くなっている(計)』(「非常に良くなっている」と「ある程度良くなっている」の合計)は2割台にとどまり、7 割以上が悲観的な見方であることがわかりました。特に、「全く良くなっていない」と回答した人の割合は、予想が3年後、5年後、10年後、30年後と未来になるほど高まっている。

それでは、理想の社会について、どのようなイメージが持たれているのか。 全回答者(1036名)に、相対する社会のイメージを提示し、どちらが理想に近いか聞いたところ、労働環境に関しては、「収入はほどほどでも、仕事と生活が両立できる社会」(82.5%)や「定年まで同じ会社で働ける社会」(65.7%)、「労働者や消費者などの意見が尊重される社会」(81.8%)を理想とする回答が多くなりました。ワーク・ライフ・バランス重視、安定した雇用を志向する人が多いようだ。

また成長と格差、社会保障については、「緩やかな成長でも格差の小さい社会」(75.9%)や「税金などの負担は大きいが、社会保障が充実した社会」(64.5%)、「ローリスク・ローリターンな社会」(81.8%)が理想とする社会のイメージに近いと回答した人が多くなっている。

■調査概要
調査タイトル/日本の社会と労働組合に関する調査2017
調査対象/ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とする15歳~64歳で働いている人(自営業・フリーランス、役員・経営者を除く)
調査期間/2017年4月21日~4月26日
調査方法/インターネット調査
調査地域/全国
有効回答数/1036サンプル
実施機関/ネットエイジア