総合正社員・派遣、職探し窓口統一 厚労省方針
厚生労働省は民間の人材仲介事業への規制を緩和する。求職者が1つの窓口で派遣から正社員まで幅広い求人を紹介してもらえるようにする。働き方の多様化に対応して転職市場の効率を高め、成長産業へ人材が円滑に移動するよう促す。人材会社と求人を出す企業は職業紹介や採用のコスト負担が軽くなる。
年内にも労働政策審議会(厚労相の諮問機関)で議論を始める。早ければ2016年の通常国会に職業安定法の改正案を出し、17年に実施する。
民間人材会社は派遣と正社員の職業紹介を両方手がけることはできる。ただ、手数料の多い派遣に求職者を誘導する恐れがあるとして、一体で手がけることは事実上、認められていない。人材会社は派遣と正社員への職業紹介の相談窓口を分け、別の建物やフロアで営業することが多く、求職者は相談に出向くのが二度手間になっていた。
一本化すると同じ窓口で正規・非正規を問わず多様な求人の紹介を受けられる。現在は派遣の規制緩和も見込まれ、最初は正社員の仕事を探している人でも派遣の方が職種や企業規模、勤務時間などで希望に合う求人が見つかる場合もある。
景気回復で人手不足感が強まり、ユニクロやスターバックスコーヒージャパンなどの企業が非正規の従業員の正社員への転換を相次いで決めた。イケア・ジャパンも有期雇用社員を無期雇用に切り替えるなど非正規と正社員の間の垣根は下がっている。働き方の多様化に対応し、求職者が様々な選択肢から選べるようにする。
規制が緩まれば、求人を出す企業も1つの人材会社に様々な職種の人材を紹介してもらえる。
人材会社は、現在は別々に行う必要がある厚労相への事業許可の申請や顧客名簿の管理を一本化でき、コストを削減できる。業態の垣根がなくなることで競争が激しくなり、人材業界の再編が進む可能性もある。
政府が24日に閣議決定した成長戦略は、衰退産業から成長産業に働く人を移すことを掲げている。
