女性雇用最新!「女性が働きやすい会社」ベスト300 活躍や育児・介護のしやすさなどを徹底解剖
女性が働きやすい会社はどこか。『CSR企業総覧』2016年版掲載の1325社の人材活用データを基に「女性が働きやすい会社ランキング」を作成した。

ランキングは「女性の活躍」「育児・介護」「働きやすさ」の3分野、合計37項目(100点満点)で評価。1位は2年連続で三越伊勢丹ホールディングスの89.3点(データは三越伊勢丹)となった。分野は女性の活躍34.5点、育児・介護24.5点、働きやすさ30.3点という内訳。いずれも最高得点ではないが、バランスよく得点し合計点でトップとなった。
百貨店の同社は2014年度で男性2700人に対して女性2675人とほぼ半数が女性という職場だ。女性管理職比率20.3%と『CSR企業総覧』小売業の平均10.1%を大きく上回る高い水準。さらに「2020年までに30%に上げること」を目指す。
年代別の女性比率は30代が56.1 %と最も高い。20代以下49.8%、40代52.4%、50代40.4%と30代・40代の働き盛りの比率が高く、管理職候補も多そうだ。
育児・介護面の制度も充実。最長で育児休業は3年、介護休業は1年間取得可能だ。必ずしもフルに使うことが推奨されているわけではないが、もしもの時の不安は解消されるだろう。
早期にフルタイム勤務に復帰できる環境
キャリア面を考えると仕事を長く離れることは会社だけでなく本人にとってもよいことではない。早期にフルタイム勤務に復帰できるようシフト固定のフルタイム勤務設定、短時間勤務の一時的時間延長、育児中の従業員が悩みや情報を交換する場として「ワーキングマザー情報交換会」を実施。「早く仕事に復帰したい」と考える従業員が職場に戻りやすい制度を整えている。
これらは月給制契約社員も利用可能。さらに契約社員から社員への転換にも積極的で2014年は66人、2015年は86人が対象となり、累計で400人となった。
有給休暇取得率も82.3%と高水準。2年間で失効する有給休暇を積み立てて、育児や子どもの学校行事等の理由で取得できる「ストック有休制度」もあり、「休みが取りにくい」と言われる小売業で取得促進は進んでいる。
2位も昨年と同じ資生堂(88.2点)。女性の活躍35.7点は全体トップ。しかし、育児・介護23.3点、働きやすさ29.2点が三越伊勢丹ホールディングスに及ばなかった。
女性従業員が過半数を超える同社は、女性の支援制度は充実している。ビューティーコンサルタントの育児時間取得のための代替要員確保や、配偶者の転勤に同行しても仕事を継続できる環境を整備する。
女性社員のキャリア意識、ネットワークづくりを目的とした「きゃりなびランチ」、女性管理職を恒常的に輩出する組織風土醸成を狙った「女性上司向けセミナー」も開催。女性のキャリア育成に積極的に取り組んでいる。
役職者への女性登用も進む。管理職は27.2%、部長は12.0%と高水準で、2016年10月までに「リーダーに占める女性の割合30%を目指す」という目標も実現可能性は高そうだ。
他に長時間残業削減を狙った「消灯施策」や「定時退社デー」の導入、男性社員の育児参画への意識啓発を目的とした「イクメンランチ」開催など女性だけを対象にしない取り組みも行っている。
3位は富士通(87.2点)。女性の活躍29.9点、育児・介護25.8点、働きやすさ31.5点だった。女性社員比率は全体の15.4%と高くはないが、女性の勤続年数は17.8年と長く、働きやすい職場であることが伺える。「2020年度末には、新任幹部社員に占める女性比率を20%にすること」を目標に掲げ、管理職登用も進める。
子どもが小学校6年生になるまで、または介護に関して最長3年の短時間勤務も可能で、長く働き続けられる仕組みを用意。退職した社員の再雇用制度もあり、配偶者の転勤でやむなく辞めざるを得なかった人に再度働く機会を提供している。
4位は富士フイルムホールディングスと明治安田生命保険が87.1点で並ぶ。各分野も女性の活躍31.1点、育児・介護24.5点、働きやすさ31.5点と同じ得点だった。
富士フイルムも富士通同様、女性社員比率は全体の17.1%と多くないが、女性向けの各種制度は充実している。育児・介護目的の在宅勤務制度、職務により勤務日数・勤務時間を個別に設定する再雇用制度といった先進的な制度が多数ある。
さらに産休・育休期間を短期間や複数回など柔軟に設定可能、保育園の保育料やベビーシッター費用の補助など各自の状況にあわせて利用できるように配慮されている。産休・育休取得のための相談窓口の設置や取得のための上司・管理者への指導など取得しやすい環境も整備。女性管理職比率も5.7%と製造業では高い水準で責任ある立場への登用も進みつつある。
明治安田生命保険は生命保険業トップ。女性職員が全体の88.9%と多数派でダイバーシティ推進でも「女性活躍促進」が重要な柱のひとつとなっている。
多様な研修の開催等を通じたキャリア開発支援の強化などで、現在の女性管理職比率15.6%を2020年までに30%にすることを目指す。
2014年度の育児休業取得者も644人(うち男性49人)と子育て中の女性は多い。このため、特に女性職員の仕事と家庭の両立支援に力を入れている。
産休は法定を上回る産前8週間・産後9週間。保育料補助支給制度や小学3年生までの子を対象にした検診・予防接種・学校行事への参加のための休暇制度、勤務地変更取り扱い制度といった女性が長く働き続けられる仕組みが多く存在する。
上司や同僚を巻き込んだ雰囲気づくりも肝要
以下、6位はNECとソニー(85.9点)、8位中外製薬(85.8点)、9位SCSK(85.0点)、10位シャープ(84.9点)と続く。
女性が多い銀行は20位りそなホールディングス(83.4点)がトップ。21位に千葉銀行が83.3点と0.1点差で続く。
メガバンク3社は46位(78.9点)に並んだ。三菱UFJフィナンシャル・グループは女性の活躍31.1点と育児・介護23.3点、三井住友フィナンシャルグループは育児・介護23.3点と働きやすさ26.8点、みずほフィナンシャルグループは女性の活躍31.1点が高いなどそれぞれの特徴が出ている。
上位企業の取り組みを見ていると女性が働きやすい職場はさまざまな制度導入だけでなく、上司や同僚などを巻き込んで社内の雰囲気作りも重要なポイントになりそう。男女にかかわらず他人事と思わないことが一番大切なのかもしれない。





