女性雇用「女性活躍」効果は未知数=人事院勧告
人事院は給与勧告で扶養手当の見直しを打ち出した。手厚かった配偶者への支給額を減らす一方、子どもへの支給分を増やす内容だ。共働き世帯が増え、少子化が進むなどの社会の変化に対応した。民間企業の家族手当の在り方にも影響を与えそうだが、女性の社会進出を促そうと安倍政権が掲げる「女性活躍推進」への効果は未知数だ。
扶養手当は、国家公務員のうち配偶者の年収が130万円未満の世帯などに支給されているが、安倍晋三首相は女性の就労拡大を抑制しているとみて、見直しを要請していた。
しかし今回の見直しが、女性の働く意欲を後押しすることになるかは見通せない。女性の就労拡大に向けては、年収が130万円を超えると社会保険料を支払う義務が生じる「年収130万円の壁」や、配偶者控除の対象から外れる「年収103万円の壁」といった課題も指摘されている。社会保障制度や税制を含め幅広い検討が必要となる。
とはいえ、時代に合わせた見直しの影響力は注目される。人事院によると「配偶者手当見直しを断行した事業所のうち約半数が配偶者を特別扱いしない方式を採用」した。公務員も同様の取り扱いをすれば、民間に広く波及する可能性がある。
◇扶養手当の段階的見直し 現行 2017年度 18年度 19年度 20年度以降 【配偶者】 一般職員13,000円 10,000円 6,500円 6,500円 6,500円 本府省 室長級13,000円 10,000円 6,500円 3,500円 3,500円 本府省 課長級13,000円 10,000円 6,500円 3,500円 支給せず 【子ども】 6,500円 8,000円 10,000円 10,000円 10,000円