大手銀・生損保、女性役員広がる 14年の3倍14人

女性雇用大手銀・生損保、女性役員広がる 14年の3倍14人

大手銀行や保険会社で女性の役員を登用する動きが広がってきた。現在の大手銀・生損保の女性役員数は14人で、昨年の3倍近くに増えた。顧客対応の責任者や営業担当での起用が目立つ。生損保や銀行は従業員や顧客に女性が多い。女性が責任ある立場に就くことで、サービスや働き方の幅が広がりそうだ。

銀行と生損保の主要金融機関11グループの女性役員数(社外取締役を除く)を調べたところ、執行役員以上の女性の数は今年4月1日時点で14人。前年の5人から2.8倍に急増した。

最も目立ったのが日本生命保険、第一生命保険など生保4社で一気にゼロから5人になった。明治安田生命保険、住友生命保険で初めて生え抜きの女性役員が生まれた。三菱東京UFJ、三井住友、みずほ、りそなの大手4行・グループも2人から5人へと増えた。もともと女性役員が多い損保大手も東京海上、MS&AD、損保ジャパン日本興亜の各グループが合計で、去年の3人から4人に増やしている。

ただ集計対象の金融機関の役員総数は700人以上。女性役員の割合は全体の数%にとどまる。

女性役員の担当で目立つのは、銀行や保険会社が力を入れる顧客対応の関連部署だ。あいおいニッセイ同和損害保険の近藤智子執行役員や日本生命の尾田久美子執行役員、三井住友銀行の浅山理恵執行役員らが、顧客の声を経営に生かす役割を担っている。

日本生命保険でCSR推進部長を務める山内千鶴執行役員は、男性社員の育児休業100%取得に道筋をつけた。りそなホールディングスでは人事部長に相当する人材サービス部長の新屋和代氏が執行役になった。女性が働きやすい職場づくりにもつながりそうだ。

一般職からの“たたき上げ”の営業担当も目立つ。東京海上日動火災保険の柴崎博子氏は2012年に執行役員に就き、今春に常務執行役員になった。一般職で入社後に総合職に転換し、常に「女性初」のポストを歩んできた。いまは九州エリア全体の営業を統括する立場だ。第一生命保険の高橋千恵子執行役員は法人営業が長い。営業の第一線で数多く働く女性従業員の士気向上につなげたい考えだ。

大手銀・生損保は女性管理職の比率を高める目標を掲げている。女性を役員に登用する動きは今後さらに広がりそうだ。