未分類管理部門人材の採用で、成功する会社、失敗する会社-レックスアドバイザーズ
成長企業を中心に管理部門のマネージャーの求人件数が増え、人材不足が深刻になっている。そこで注目すべきは、専門知識やプロジェクト・マネジメントの経験を有している公認会計士だ。事業会社への転職者が増えており、経理財務のみならず管理部門全般のマネジメント適任者も多い。会計士・税理士に特化した人材紹介を手がけるレックスアドバイザーズ代表の岡村康男氏とコンサルタントの中島潤氏に会計士採用のポイントを聞いた。
岡村康男
株式会社レックスアドバイザーズ
代表取締役
中島潤
株式会社レックスアドバイザーズ
キャリアアドバイザー事業部 チームリーダー
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現在の管理部門の求人状況について
特徴的な動きを教えてください

岡村(写真左) 管理部門の求人は増加しており、即戦力人材は採り合いの状況です。そのため比較的単純な入力業務などを人材派遣やパート社員に任せる企業がよくありますが、この場合、業務の効率化ができていないケースが多く、システムを導入し作業を体系化すればコストを圧縮できます。まずは管理部門の内部統制ができるマネジメント人材を採用することが戦略的に重要だといえるでしょう。

中島(写真右) 当社では状況に応じて“会計士”の資格を持つ人材を提案し実績を上げています。クライアントの課題や必要とする要件をうかがうと、候補者として会計士が合致するケースが多いためです。特に該当するのが成長企業です。今後の経営の肝となる財務会計に関する高度な知識と監査等におけるマネジメント経験を持ち、事業会社への転職を希望する会計士は適任であると考えています。
通常の経理や総務などの経験者より
ふさわしいということですか?
岡村 監査業務のプロジェクトは、小規模のもので3人程度、メガバンクのように大規模のものでは約100人体制で行います。大人数の場合、業務ごとにユニットを細分化して分担しますが、“インチャージ”と呼ばれるリーダーが全体の進捗管理やメンバーマネジメントを行います。これらはコミュニケーション力が高くなければ務まる仕事ではありません。企業が成長期を迎え、M&Aや新規事業開発、グーバル展開などで業容が拡大しているフェーズでは、同時に企業経営のハードルは上がり、これまでの経験則では対応が難しくなってきます。
こうした局面では、原理原則が重要です。会計士は会計基準や国際財務報告基準(IFRS)という各業種業界に共通する原理原則を学んでいます。また、会計士は難関の資格試験を通じて事実を突き詰める力や論理的思考力、忍耐力なども身につけています。つまり、汎用性や応用力という強みがあるということです。
中島 日常の管理業務は経理や総務経験者でも対応できますが、幅広い知識や経験と経営視点を持ち、プロジェクト・マネジメントができるという点で、会計士は有利だと思います。
会計士の採用はハードルが高くありませんか?
岡村 最近では監査法人で監査業務だけやるのではなく、事業会社で活躍したいという会計士が増えており、転職市場にもかなり出てきています。そもそも監査業務に魅力を感じて資格を取るというより、会社経営に必要なスキルとして取得する人が増えています。
つまり、事業会社の経営に携わりたいと考える会計士が増えているということです。監査法人で一定の経験を積んでの転職ですから、採用のハードルは決して高くはないと思いますが、会計士が力を発揮できるポジションをあらかじめ用意する必要はあると思います。
会計士が力を発揮するポジション、
失敗するポジションとは
中島 インチャージ層は、やはり管理部門の現場スタッフではなくマネジメント層が適任ですね。内部統制をはじめIPOやM&A、決算早期化といった具体的なプロジェクトがある場合、軌道に乗せやすいと思います。
岡村 経営参謀としてのポジションも最適だと思います。最近、バレーボールなどでデータサイエンティストが話題になりました。監督の横で常に戦況分析をし、次の展開をデータから割り出し、監督に提案するという役割です。まさに会計士は経営のデータサイエンティストだと思います。入社半年で執行役員になり、会社を引っ張っているという人もいます。
中島 逆に、失敗例としては、あらゆる職種に共通することですが、企業規模や風土と本人との相性が一致しないと定着はしません。一口に会計士といっても様々な人がいます。よくいわれる“先生”然とした会計士や資格に必要以上にプライドがあるタイプは事業会社ではうまくいかない場合が多いです。
会計士イコール“凄い人”とも期待されがちです。にもかかわらず一般的な経理、財務業務のみをやらせたとしても、本来の力を発揮できないために、期待外れだったとなる場合があります。採用直後は一般的な業務しかないのであれば、立ち上がりにある程度、時間が掛かるといった考えを持つべきといえます。

今後の管理部門人材の採用に際し、
抑えておくべきポイントとは
中島 会計士は決して万能ではないので、採用の目的によっては、管理部門の人材として必ずしも最適とは言い切れない面もあります。採用の際は、求めるスキルや能力など、求める人物像を明確にすることが何より大切です。また、採用のターゲット層が転職先のどこに魅力を感じ、いつ動くのかを把握し、採用計画や戦略をしっかり立てて臨むことが必要です。
管理部門は時期によって業務の繁閑差が激しいので、求人の時期を誤ると転職希望者が払底している状況になりかねないためです。当社はそうした情報に精通した上で、会計士などの有資格者に特化した人材紹介会社として年間1000人以上の転職相談を手がけており、ベンチャーや中小規模の成長企業などを中心に会計や税務のプロ人材を紹介しています。
岡村 求職者の会計士の方々には、いいキャリアを構築するサポートを行っています。そのためには、単に求人案件を紹介するだけでなく、カウンセリングなどを通じて、じっくりといろいろな話をうかがって、その方のバックボーンや志向を見据えて向き不向きを把握しています。このため、ミスマッチが少ないと自負しています。
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日本人材ニュースVol.240(2014年10月10日発行)より転載
※記事の内容は取材時点のものです。