派遣労働者派遣法のまとめ
厚生労働省が2015年春の実施を目指している「労働者派遣法」の改正案が話題になっています。 労働者派遣法とはどういうものなのか、また、改正のポイントや改正についてのニュースや意見をまとめてみました。
そもそも労働者派遣法とは・・・?
労働力需給の適正なバランスを保つために1985年に成立。 派遣労働者の権利の保証や、雇用の安定、福祉面の充実など、派遣労働者を保護するための法律。 これまで労働者派遣法は何度も改正され、業務や期限などの制限や規制緩和が繰り返し変更されてきました。
改正案の先送り?
2015年春の実施を目指し、改正案が練られてきましたが、 2014年6月20日衆院議院運営委員会で審議未了で廃案となることが決まりました。
もともと野党側との意見の食い違いがありましたが、今回、廃案のきっかけとなったのが、 改正法案における罰則規定の記載ミスを野党側が強く反発し、指摘したことにあります。
本来、罰則規定には「懲役1年以下」と記載する予定だったものが、「懲役1年以上」と記載されていたのです。
その結果、改正法案の取り下げが決定し、事務次官ら6人を訓告処分にしたようです。
2015年春改正される予定だった改正案とは?
1人の派遣社員が同じ職場で働ける期間を、最長3年とする考えを示した。
一方、企業側から見ると、現行では3年以上は同じ仕事を派遣社員に任せることができなかったが、これを、働き手さえ変われば、引き続き派遣社員に任せることができるとしている。
同案によると、通訳や秘書など「専門26業務」以外では最長3年しか派遣に仕事を任せられない仕組みを廃止する。
出典 「派遣では3年以上は同じ企業で働けなくなる?ソフトウェア開発やWebデザイナーは要注意」http://www.huffingtonpost.jp/2013/11/28/dispatch-worker_n_4354565.html
現行の労働者派遣法


2015年春改正される予定だった改正案


労働者派遣法が改正された場合の改善点
就業先を替わることによる派遣労働者のキャリアアップの契機を確保する
派遣元も派遣労働者も同一の組織単位での期間制限明確化され、本改正の再改正論議の原点である「わかりやすい派遣法」を実現するものとなっています。
出典 労働者派遣制度の再改正は労働者に不利?http://jijico.mbp-japan.com/2014/01/29/articles7148.html
派遣元企業は、労働派遣事業の許可・更新を受ける際に、「キャリアアップ支援制度」を設けることが求められる。
派遣労働者に任せる業種、すべて無期限に 制限撤廃向け労働派遣法改正へhttp://www.huffingtonpost.jp/2014/01/29/temporary-staffing-law_n_4685023.html
派遣社員として一定期間働いた後、正社員になれる「紹介予定派遣」に、2014年度から助成金を出す方針を決めた
出典 「正社員前提」の派遣に助成金…若者の雇用改善http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20140203-OYT1T00665.htm
労働者派遣法が改正された場合の懸念点
派遣先の企業では、正社員の職域が侵され、結局、正社員が減らされて派遣労働者が増えていく可能性がある。
http://www.j-cast.com/2013/08/21181711.html?p=all出典 派遣労働「最長3年」の制限なくす動き これは正社員減らしにつながるのか
企業はいつでも契約を切れる派遣社員への切り替えを積極的に進める可能性が高く、場合によっては正社員の雇用枠が狭くなる。
出典 労働者派遣法改正、メリットがあるのは「大手派遣元企業」かhttp://www.huffingtonpost.jp/2013/12/03/dispatch-law_n_4380687.html
新しい職場の紹介も簡単ではない。大手派遣の関係者は「都心はまだしも派遣先が限られる地方で、すぐに条件に合った仕事が見つかるわけではない」と明かす。 最悪の場合、失職も予想される。
出典 期待と不安……派遣見直しの課題 区分撤廃、雇用安定奪われる社員もhttp://www.itmedia.co.jp/news/articles/1311/29/news047.html
改正案についての意見は・・・?
今回、労働者派遣法は「派遣労働者を常態として活用する」に変えられようとしています。
出典 派遣法は廃止するべき(伊藤彰信)http://www.labornetjp.org/news/2014/1391344206645staff01
改正案の具体的な中身は、労使や派遣会社の事情に大きく左右されている状況を考えると、多くは期待できないだろう。
出典 労働者派遣法改正、メリットがあるのは「大手派遣元企業」かhttp://www.huffingtonpost.jp/2013/12/03/dispatch-law_n_4380687.html
派遣労働者の待遇改善のため、派遣元と派遣先の企業による協議の恒常化を政府が後押しすることも必要ではないか。
出典 派遣労働見直し 待遇改善に知恵を絞りたい(2月4日付・読売社説)http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20140203-OYT1T01454.htm
派遣労働の規制は撤廃し、多様な雇用形態の中から労働者が選べばよい。 「正社員」以外の雇用形態を敵視する労働行政も、これを機に転換すべきだ。
出典 派遣労働の規制は撤廃し、多様な雇用形態を労働者が選べる社会にhttp://www.newsweekjapan.jp/column/ikeda/2013/10/post-739.php
これまで何度も改正されてきた労働者派遣法。今回の改正案は見送りという結果になりました。
改正について賛否両論ありますが、「派遣社員」の立場がどうなるのか少なからず懸念を抱いてしまう人も多いようです。 日本の雇用のあり方について考えさせられる改正案ですが、今後国会でどのような審議がなされるのでしょうか。
派遣労働者の待遇改善の具体化へ期待がかかります。