無期雇用派遣サービス「ミラエール」とは 若年層が活躍する事務職派遣の新たなカタチ

派遣無期雇用派遣サービス「ミラエール」とは 若年層が活躍する事務職派遣の新たなカタチ

「人が足りない」。そう悩む企業が、いま増えている。実際、売り手市場と言われるほど人手不足が顕在化しており、いかに良い人材を獲得するかが、企業の成長を左右する喫緊の課題となっているのだ。こうした中、人材総合サービスを手掛けるスタッフサービスの無期雇用派遣サービスが注目を集めている。

同社が派遣スタッフを無期雇用したうえで研修・育成を行い、人材市場で不足している若年層を安定的に確保したい企業と、事務職へのキャリアアップを目指す派遣スタッフのニーズを結び付けている。それは慢性的に人手不足に悩む企業の人材戦略の一つとして定着しつつある。

約1000社が利用、人手不足解消と若年層支援を両立

いま、スタッフサービスが手掛ける事務職の無期雇用派遣サービス「ミラエール」が、多くの企業から注目を集めている。事実、サービス開始から2年半で約1000社が利用し、2600人超を派遣するサービスへと成長を遂げている。

この「ミラエール」の特徴は、従来の登録型派遣と違い、スタッフサービスが社員として無期雇用で採用した人材を企業に派遣する点にある。そのため、年間を通していつでも事務職を派遣でき、企業は期間制限を気にすることなく活用できるというメリットがある。その結果、慢性的な人手不足状態にある企業の新たな人材戦略として、多くの顧客から支持されているのだ。

当事業を統括するスタッフサービス執行役員東京オフィス事業本部本部長の平井真氏は、「ミラエール」が生まれた理由を次のように話す。

スタッフサービス
執行役員
東京オフィス事業本部 本部長
平井 真

「若年層の雇用課題について、まず業界として何かお役に立つことができないかという問題意識がありました。たとえば、新卒の3年以内の退職率の問題、さらに言えば、女性の初めての就職についても、5人に2人が非正規雇用であり、一度非正規雇用で採用されると、正規雇用に戻りにくいという状況にあります。とりわけ20代の女性は、当初は憧れを持ってサービス業などに就職するのですが、ワークライフバランスに悩み、事務職に転職したいと願う人たちは多いのです。しかし、実際にサービス業しか経験のない女性が事務職に転職しようとしても、未経験が採用の大きな壁となっていたのです。この問題を解決しようとして生まれたのが『ミラエール』です」

こうした事務職で正社員を目指す若年層の「将来を支援したい」「未来にエールを」という「ミラエール」の理念に共感を持って利用する企業も少なくない。だが、何より評価されているのは、その人材の質にある。

技術者派遣のノウハウを活用して人材を育成

スタッフサービスは現在、リクルートグループの一角を占め、全国47都道府県に「事務職」「技術者」「ITエンジニア」「介護・看護・医療事務」「製造業務」といった5つの事業領域で人材派遣、人材紹介、業務請負を展開する人材総合サービスを手掛けている。メーカーの設計・研究開発職など「技術者」の無期雇用派遣で10年以上かけて蓄積したノウハウを生かすことで、事務職の無期雇用派遣サービスの実現に成功した。

「人材派遣業界では、これまで無期雇用の事務職未経験者を対象とした育成・キャリア支援のスキームは存在しませんでした。しかし、当社の『技術者』派遣では、もともと育成・キャリア支援のスキームについて高い優位性を持っており、それが当たり前となっていました。われわれはこうした『技術者』の育成・キャリア支援のスキームノウハウを事務職に転用することで、迅速な事業立ち上げを実現し、大きな優位性を生むことができています」(平井氏、以下同)。

「ミラエール」を構成する社員の中心は20代の女性である。平均年齢は25歳であり、うち半分がサービス業の経験者、もう半分が大卒総合職の経験者となっている。仕事に対するモチベーション、成長意欲といったポテンシャルを面接やSPIで可視化・定量化し、それを基準として人材を採用している。採用後、首都圏エリアでは1人のミラエール社員に対して、担当営業とカウンセラーの2人をつけてきめ細かなフォローアップを行う。

「派遣先の決定に際しては、SPI結果の分析をしたマッチング担当と、派遣先企業の社風や業務内容を熟知した担当営業が意見交換し、より精度の高いマッチングを実現しています。入社前研修ではコピー機の使い方など事務職入門的な研修のほか、入社後3カ月、1年、2年という節目で研修を実施しています」

さらに、無料ビジネススクールとして、30種類の講義を月に約130コマ用意。一般事務から経理事務などにランクアップを目指すなど、就業後にスキルアップのサポートをするスキームを備えている点も特徴的だ。こうした集合研修と個人フォローを重点的に行うほか、派遣先企業にも加わってもらった年一回の実績評価を実施している。

「時給制の登録型派遣と異なり、月給制であることもミラエールを選ぶ理由の一つです。さらにミラエールでは、無期雇用という安定感があることも大きく支持されている理由だと考えています。また、これまで登録型派遣では当社、派遣先企業、ミラエール社員の三者間で、業務やヒューマンスキルの目標を定めて、それに対する評価を行う仕組みはありませんでした。しかし、技術者派遣では一般的であり、事務職でも同様の評価スキームを設けることで、成長意欲を向上させています。実績に対する昇給もあるため、ミラエール社員はモチベーションが高く、自ら仕事に向かっていく力やコミュニケーション能力も高いと考えています」。

実際、派遣先から高評価を得て、社員として採用されるケースが100人以上も出ている。当然、スタッフサービスを退職して派遣先の社員になるわけだが、「それは、ある意味、ミラエールが評価されている証拠でもあり、われわれにとっても喜ぶべき事例だと考えています」と平井氏は自信を見せる。

成長意欲のある若年層が企業の成長に貢献

現在、スタッフサービスでは「ミラエール」社員を、年間で約1000人採用している。一見、気づかないかもしれないが、実はキャリアの浅い求職者を大量に無期雇用している派遣会社はそう多くはない。現在のミラエール社員がサービス開始から2年半で、2600人超になるという数字を見れば、「ミラエール」がクライアント企業と若年層の両方のリクエストにいかに応えているかがよくわかるだろう。現在では転職組だけでなく、新卒にも枠を拡げ、2018年度までに5000人の採用を目指すという。

 

集合研修と個人フォローを重点的に行なっている

「登録型事務派遣のスタッフの平均年齢は、10年前は30歳でしたが、現在では40歳と高まっています。しかも、これまで多くの企業では一般職の採用を絞ってきたため、いまは主任クラスの事務職正社員の方よりも、派遣スタッフのほうが年上となるケースも増えています。その点、ミラエールがキャリアの浅い若年層女性が中心であること、さらに政府が提唱する働き方改革が進む中で、多くの企業の新たなニーズを吸収できていることが大きな特徴となっているのです」

このように「ミラエール」は、成長意欲の高い若年層が企業に活力をもたらすだけでなく、企業の成長にも貢献できるサービスとなっている。さらにスタッフサービスは全国展開しているため、首都圏だけでなく、地域拠点などでもミラエールのサービスを活用できることも大きなメリットだと言えるだろう。平井氏もこう強調する。

「日本が人口減少する中、2025年までに労働人口も約180万人減少するという試算も出ています。事務職の求職者も今後、さらに枯渇が進んでいくと思われます。当社も女性を中心として、さまざまな働き方ができるような雇用機会の創出を続けたいと思っています」。

企業にとって、人材戦略はこれからの将来を左右する大きな経営課題の一つとなっている。その意味でも、「ミラエール」の活用は人材問題を解決するための一つの重要なサポートツールになると言えるだろう。