派遣子育て応援、シングルマザーら派遣人材に プリエール・宮田真里子社長
一定の条件内で勤務時間を自由に設定できるフレックスタイム制の導入など、仕事と子育てとの両立(ワークライフバランス)に取り組む企業への人材派遣を手掛けるプリエール。宮田真里子社長も「ワーキングマザー」の一人として、子育てと仕事に日々奮闘する。そんな宮田社長が目指す理想の社会とは。
宮田さんは大学卒業後、山梨県内の自動車販売店に勤めた。男性ばかりの職場の中で常に営業成績はトップクラスで、自動車メーカーから表彰を受けたこともある。そんな宮田さんは当時、自動車整備士だった男性と知り合い、ゴールイン。長男も授かり、温かい家庭を築くはずだった。

◆夫との別れが転機
ところが2人目の子供となる女の子を出産した頃から、夫が交友関係で日々悩むようになる。そして2014年7月、その夫が自殺してしまう。
「最愛の夫の気持ちを酌んであげることができなかった」と、2人の育児で精いっぱいだった当時の自分を振り返る。
このことをきっかけに「女性が生き生きと子育てにも仕事にも励めるような社会を作りたい」と考え、それまでオリジナルグッズやイベントなどの企画を手掛けていた会社を、人材派遣業として再スタートさせた。
子育て中の女性の場合、保育園などに子供を預けるのが一般的だが、突然の病気やけがで預けられないことは少なくない。幼稚園や小学校の場合だと保護者会などへの出席もある。このためプリエールでは、「コールセンターなど、土日が休みで突然の欠勤にも対応できるような事業所を紹介するようにしている」という。
ただシングルマザーの場合はそれだけでは解決できない課題もある。賃貸住宅への入居を申し込んでも、収入の少なさや、定職になかなか就けないなどの理由から、入居が認められないケースも多い。宮田社長自身「シングルマザーになって、気付くこと、気付かされることがたくさんあった」と話す。
そんな宮田社長の夢は「シングルマザー向けのマンションを建てること」だ。親会社は父が経営する設計事務所、またグループに不動産会社も抱えており、宮田社長はそれらとの連携強化も経営課題の一つと捉えており、夢の実現に向けた土壌は既に整っている。
◆新たな共同体作る
一方、人材面では、資格を持っていながらも働いていない保育士は数多くいる。「いわゆる潜在保育士や、かつて子育てを経験した女性などを、そのマンションに迎えて、地域住民と一緒に子育てに取り組めるような空間があったらいい」と、その青写真を描いている。
「シングルマザーの新たなコミュニティーを作りたい」。悲しい出来事を乗り越えて、宮田社長の夢をかなえるべく挑戦が続く。
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【プロフィル】宮田真里子
みやた・まりこ 日大国際関係卒。2005年ネッツトヨタ山梨入社。08年プリエールに入社、取締役を経て、15年から現職。34歳。神奈川県出身。
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【会社概要】プリエール
▽本社=東京都港区芝浦3-14-18 豊穣ビル6階
▽設立=2001年6月
▽資本金=1000万円
▽従業員=約20人(グループ全体)
▽事業内容=人材派遣業