AIAI時代の「人材競争力」1位スイス…日本がジリ貧の理由と求められる人材は?
「将来は、人工知能に仕事を奪われる」
そんな予測を見かけると、ほんの一瞬胸がザワつくけどすぐにあわただしい生活に……という方は少なくないのでは?
世の中は着実に変化しているけれど、減らない仕事量、変わらない上司、そしていつもの日常。
でも、少しずつ日本の成長がペースダウンして、他の国に“置いてきぼり”になりつつあるのだとしたら、ちょっと怖いですよね。
今回は、スイスに本社がある人材派遣会社のアデコグループが発表した「人材競争力に関する国際調査2017年度版」英語版と日本語の要約版を参照しつつ、最新の日本の競争力についてお届けしていきます!
■柔軟性のある国が上位を占めた!? 「人材競争力ランキング」
GTCI(人材競争力に関する国際調査)は、世界118か国の“人材を獲得、育成、維持する能力”を調査し、ランク付けしたもの。
上位10か国は以下の通り
1位:スイス
2位:シンガポール
3位:英国
4位:米国
5位:スウェーデン
6位:オーストラリア
7位:ルクセンブルク
8位:デンマーク
9位:フィンランド
10位:ノルウェー
これらの国々に共通する要素としては、教育制度が経済システムにマッチしている、柔軟性や流動性、起業家精神を重視する雇用政策がとられているなどの傾向が見られるとのこと。
残念ながら日本はランク外。いったい何位だったのでしょうか?
■人材競争力、日本は22位! 順位を下げた要因は……
調査によれば、日本の人材競争力ランキングは、118か国中22位。
かつて、資源がないのに、技術と努力と根性で一気に経済大国に上り詰めたと自負している世代にとってみたら、かなり低い順位かもしれません。
調査は、80もの項目を細かく採点していますが、技術利用、年金システム、読解・計算力、衛生度など、高い評価を得ている項目も見受けられます。一方、ランキングの順位を大きく下げた要因が以下の項目でした。
・外国からの移住者への寛容性・・・74位
・女性の大学院生卒業者・・・82位
・男女の賃金格差・・・63位
・女性のビジネスチャンス・・・90位
・高等教育にかかる費用・・・77位
・新たな事業活動の割合・・・89位
優秀な人物を惹きつけ、人材競争力を向上させる“Attract”(魅力)の項目に低い順位の項目が集中しています。
長時間勤務が常態化し、“働きたいだけ働ける人”が重用される職場では、どうしても主に育児・家事・介護・地域活動を担う女性が活躍する場がなくなったり、激務の夫をもつ育児中の妻が時短勤務、残業回避の日々から抜け出せない……という事例が見受けられます。
「先進国で最下位…働き人の本音炸裂“だから日本の労働生産性は低い!”」でお届けしたように、企業の生産性が低いから、魅力的な商品やサービスが生み出せない。結果、景気が停滞して若い世代の所得が上がらず、女性が社会進出を望んでも職がなく、子どもを預ける場所がないという“悪循環”も生んでいると推測できます。
■人工知能に仕事を奪われないためにできることとは?
英語版の調査によれば、今後、人工知能に従来の職が奪われていくケースが多く発生していくと予想される一方、テクノロジーやエンジニアに関わる分野で“新たな人材”が渇望されるという展望も。
また、求められる人物像としては、“創造性”“適応力”“チームでアイディアを共有する力”を兼ね揃えた社会性の高い人物像だといい、ますます人と人を結ぶ力が必要になってきそうです。
雇われている人たちは、“雇用される能力”を高め、“生涯を通じて学ぶ姿勢”が大切になるとのことで、調査結果はこれからタフな時代が来ることを予感させます。
以上、日本の人材競争力についてでしたが、いかがでしょうか?
高校や大学を卒業して、就職したら安泰という時代が終わりつつあることは、とても不安ですよね。
調査によれば、今後のカギは組織とヒトの“柔軟性”。変化を見極める目を養っていきたいものです。