女性雇用女性管理職の登用は本当に進んでいる?
日立や日本電産など、活躍の場広げる。課題も浮き彫りに
従業員301人以上の企業に女性管理職割合などの数値目標や行動計画の策定を義務づける女性活躍推進法の施行から半年余り。計画の届出率は全国で99%に達する。
日立製作所は17日、女性社員の活躍を促すためのイベント「日立グループ女性リーダーミーティング」を都内で開いた。国内の日立グループで部長相当の職務に就く女性175人が参加。東原敏昭日立製作所社長も講演し、リーダーシップなどに関して研修した。
日立は20年度に課長相当以上の女性管理職を12年度比2・5倍の1000人に増やす取り組みなどを進めている。女性リーダーミーティングは2013年にスタートし、今回で4回目になる。人材担当の中畑英信執行役常務は「多岐にわたる社会課題に対し解決策を提示するためには、多様な視点が重要」と女性社員の活躍を促す意義を説明する。
同じ電機業界では日本電産が先日、働き方改革に本格的に乗り出す方針を明らかにした。2020年まで残業ゼロをするほか、女性社員の活用も積極的に進め、女性管理職比率も同年までに15%へ引き上げる。ハードワーキングで知られた永守重信会長兼社長は「モーレツの看板はもうない。1兆円企業にふさわしい待遇が必要だ」という。
日本能率協会が今年夏に実施した「女性活躍推進」の調査(ビジネスパーソン1000人)によると、すでに「女性活躍が進んでいる」と思う人は5割に達し、うち7割超の人は「ビジネスで十分な成果を上げている」と回答。今後さらに促進するためには育児・介護と仕事を両立させる制度と女性管理職制度の必要性が一層高まっていることが分かった。
現在の職場で女性活躍が進んでいると思う人は、男性が45・3%、女性が57・2%、平均50・6%で、男女で11・9ポイントの差が見られた。他の回答にも見られるが、育児年齢に当たる30、40代の女性の活躍実感は薄いものとなっている。
ビジネス上で十分な成果が出ていると思うかを聞いたところ、62・0%が肯定的で、女性活躍が進んでいると答えた人は73・7%が、進んでいないと答えた人は50・0%が成果を上げていると回答。23・7ポイントもの差となった。
女性の活躍を推進するために必要なことに関しては、「女性社員の意識改革」がトップで、男性の22・8%、女性の20・3%、合計21・7%が回答。だが、男女別で回答比率が男性が高かったのは同項目だけで、他は女性の比率が高かった。
2番目は「女性社員に向けた育児・介護両立支援制度」(21・2%)で、男女差は6・5ポイント。次いで「女性管理職登用制度」(19・6%)で男女差は8・1ポイントも生じた。
女性は育児をしながら仕事をする上で「就業時間の制約」や「同僚・部下への迷惑」に悩んでおり、制度整備が進めば活躍は促進され、昇進意欲も増すことになるとみられる。
一方で、地方の上場企業や中堅企業の間では管理職を目指す人材層が薄く、達成の道筋を見いだせないという課題も上がっている。